個別指導で大切にしている3つのこと

1、褒める

勉強が苦手な生徒は、勉強に対して強い苦手意識がある。

「どうせ私なんて・・・」
「勉強したってできるようにならない。」

他の生徒よりも覚えることが苦手であっても、
他の生徒よりも勉強を続けることができれば、逆転は可能である。

しかし、苦手意識が強ければ強いほど、勉強を続けることが困難になる。

「やっぱり、できないじゃん。」
「もう何回もやっているのに・・・。」

1回で覚えられる生徒は、覚えたことが報酬になる。もしくはすぐにテストで良い結果として表れる。
だから、どんどん勉強が楽しくなる。このサイクルでどんどん勉強が進んでいく。

だからこそ、勉強が苦手な生徒には、あらゆることで褒めることが大切である。

「今日は、楽しそうだけの何があったの?」
「ノート、キレイに書けてるね。」
「今日は、早く塾に来たね。」

あらゆる事を褒める。
なぜなら、塾は勉強と近い距離感にある。
塾が楽しくなければ、勉強も楽しくないと感じる。
塾が楽しければ、勉強も少しは楽しく感じてくれるかもしれない。

褒めることで、勉強を継続し、
勉強本来の楽しさである「できた。」「わかるようになった。」
まで続けよう。

また褒めるためにも、生徒の事をよく知る必要がある。
計算が得意な生徒にとって、1問間違った答案を見て、
「計算、スゴイね。」褒めたことにならない。
なぜなら、本人は悔しいのだから。

言葉は受けてによって解釈が異なる。
だから、たくさんの話を聞く。その上で

2、質問する。

説明を聞いてもできるようにはならない。
多くの家庭教師が間違えている。

宿題がわからないという生徒に、やり方と称して答えを教えている。
それで、できるようになるのは一部の生徒である。

生徒は学校ですでに、やり方を聞いている。
もしくは聞くことになる。

だから、個別指導では「質問をしよう。」

もしまったくわからない問題であるなら、
一度、説明した後で再度、同じ問題もしくは類題で質問する必要がある。

それでもわからないなら、一つ前の課題まで戻って質問する。

3、課題を吟味する。

中学1年生なら中学1年生の問題を、
中学2年生なら中学2年生の問題を、
中学3年生なら中学3年生の問題を単純に与えてはいけない。

なぜなら、学校の授業構成はスパイラル式になっている。

例えば、
中1で方程式、中2で連立方程式、中3で2次方程式という構成である。

方程式がわからない中2に連立方程式を教えても時間がかかる。
中2に中1の方程式を教えて、連立方程式を教えた方が結果的に短い時間で理解できる。

生徒が何でできないのか、講師は吟味する必要がある。

分数や小数ができない場合には、小学生の分野まで戻る必要がある。

大原則は、簡単な所から手を出すことである。

簡単であればある程、「できる」という意識が持ちやすい。

進学塾の一斉指導の中にも、お客さんといわれる生徒がいる。
まったく理解していない生徒である。

また、課題の確認を生徒と一緒にしよう。
それだけで生徒は、集中し努力してくれる。

ただ、簡単な課題に戻すだけであれば、
生徒は自信を失う。